GDPとその三面等価

高校1年生 現代社会で学んだ内容を詳しく掘り下げられていて、理解力に繋がった。単純化された経済の産業連関表は一目瞭然に数値が明確で、分かりやすい。例え話が身近な内容で、興味を持って学べました。

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この学問が向いているかも 産業連関経済学

埼玉大学
経済学部 経済分析メジャー
教授 李 潔 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

私が専門としている産業連関分析とは、ひとことで言えば、産業連関表という経済統計を使用してさまざまな分析を行うことです。日本の産業連関表は精度も種類も、また分析利用の豊富さも一流で、世界から高い評価を受けています。オリンピックや新空港などの経済波及効果を算出することや、GDP推計の基礎資料を提供することなど、産業連関表の応用範囲は非常に広いですが、私は主に購買力平価の推計や生産性の国際比較などを行ってきました。ここ十数年、その延長線として、中国のGDP推計方法を日本と比較しながら研究を行っています。

先生の学問へのきっかけ

中国の大学を卒業後、1986年に来日し、大学院時代も含めて30数年間、産業連関分析の観点から購買力平価の推計や生産性の国際比較分析などを行っています。2000年以後、中国の急速な経済成長にともない、中国GDP統計の信頼性に対する疑念が世界から高まる中で、この問題に取組みました。内閣府の国民経済計算調査会議の専門委員を務めた経験を踏まえながら、膨大な関連資料を日本語に翻訳し、多数の関連論文を発表してきました。その経済統計研究への功績が認められ、2017年には経済統計学会賞を受賞しました。